KAMIURA Yuta

works portfolio

statement

 

 幾何学的なかたちを一定の秩序に沿って、あるいは一定の制限範囲内で構成する。秩序や制限を取り入れるのは、恣意的な判断の痕跡を取り除く目的ではない。ミニマリズムやコンクリート・アート(Max Bill や Richard Paul Lohseなど)では厳密な表現の探求がなされていたが、自分の場合はあくまで想像の範囲を超えるかたちを得るきっかけとして秩序や制限を取り入れている。そのため、都合の良いかたちに辿り着くまで条件を少しずつ変えながら繰り返し試行したり、かたちの魅力を阻害する要素を直感的に取り除いたりすることもある。

 このような制作方法を始めた当初は自分も客観性にこだわって、なるべく個人的な嗜好が反映されないように心掛けていた。しかしよく考えてみると、作り手の判断の痕跡を完全に排除した客観的創作など原理的にあり得ない。そう思うようになってからは中途半端に客観性にこだわるのをやめ、システマチックな手法が意外性のあるかたちを自律的に生み出す利点だけに注目して柔軟に扱うことにした。こうした姿勢で取り組むことで、制限や秩序という言葉が持つ硬くて冷たいイメージとは、少し違った表現を提案することができるのではないかと思っている。

 

上浦佑太

2017年8月

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